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●太神楽 だいかぐら

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 獅子頭(かしら)を神座として神を勧請し,それをもち歩いて悪魔払いや払いをする下級宗教者による大道芸。大神楽・代神楽とも記す。奈良時代以前,伎楽(ぎがく)とともに渡来した獅子頭は,その異国的風貌により,悪霊を払う威力があると信じられた。この頭を神座として皇太神を勧請,諸国を布教して歩いたのが,伊勢神宮の下級御師(おし)たちであった。彼らは十数人が1組となり,自分たちのもち場を巡回。村に着くと戸別に門口で獅子頭を回し,払いや家祈祷を行い米銭を受け御札を配り,適宜な場所に村人を集め,典芸や獅子舞をして余興とした。伊勢では桑名市太夫町が本拠であったが,尾張熱田神宮の御師も同様の組織があった。江戸時代中期以降は都会に定住した者もおり,ふだんは曲芸などをみせて祭礼や寄席で活躍,正月に旦那回りをした。それを真似て,専業者以外の者も正月の街を門付けして歩いた。一方,農村部では若者組が,専業者よりその芸を習得,祭礼などに演じたが,さまざま工夫を加えて現在民俗芸能として残る。桑名市太夫町の増田神社では,12月24日に専業の神楽組が集まって芸を奉納,それより全国に散る。

〔参考文献〕本田要次『神楽』木耳社