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●大夏 だいか

アジア 中華人民共和国 AD 

 古来,中国の伝説上の国として,西南方・北方・西北方にあるといわれていた。前漢武帝の時代,張騫が西域に派遣されてのちは,その見聞報告を記した『史記』大宛列伝の記述によっている。従来は現在のアフガニスタンの北部地域に位置したバクトリアをさすといわれていたが,最近では,アム河(ダリア)中流域のトハーリスタン地方のトハラの漢訳と考えられている。『史記』によれば,〈大夏は大宛の西南二千余里のギ※注1※水の南に在り,その俗は土着にして,大宛と同じくし,大君長はなく各城邑に小長が居り,兵は弱く,商業を善くする。大月氏の西遷にともなって征服される。人口は百余万あり,都を藍市城といい諸国の産物があり,南は身毒国に接す〉という。また,張騫は大夏において,身毒との交易によって得られた四川の竹杖や蜀の布を目にしたことを述べており,これによって漢の西南夷経営が再開されている。

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