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●大宛 たいえん

アジア 中華人民共和国 AD 

 中国の後魏時代に中央アジアにあったと伝えられる国。おもに漢時代の史書にみえ,フェルガナ地方に比定されるが,名称の解釈や国都といわれる貴山城の位置については定説がない。この国はイラン系のオアシス農耕・商業民が建てたもので,ギリシアやイランの文化的影響を受けていた。なかでもアラビア種の汗血馬と呼ばれる名馬の産出地として名高い。大宛の名を最初に中国に伝えたのは張騫である。漢の武帝は匈奴を撃ち払うため,月氏との同盟を意図し,前139年(建元2),張騫を派遣した。前126年(ゲンサク※注1※)に帰国した張騫はその報告のなかで,汗血馬にふれた。漢は匈奴を駆逐するために,駿足の優良馬を必要としていたことから,汗血馬を入手しようと再度にわたる大宛遠征(前104〜前102)を行った。中国軍隊がパミールを越えた最初とされている。遠征は漢が莫大な犠牲をはらう結果となったが,西域諸国との交流が始まり,以後の本格的西域経営にいたる。

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