●村外婚 そんがいこん
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「むら」の外部との通婚のことを言うが,この場合の「むら」の実体については,必ずしも,厳密な統一的理解があるわけではない。ただ,日本の農山漁村における伝統的な通婚範囲を考える場合,おおよそ藩制村(ほぼ現在の大字の範囲に当たることが多い)を一つの単位として成立する「若者組」の婚姻への関与や,その範囲における「ゆい」などの共同労働組織の形成などを基盤として,「むら」内部における通婚(村内婚)が比較的多かったと見なされ,村外婚の拡大は,近世中期以降の小農の家の分立を基盤として,主に村外の同格の家との通婚を求める上層の家から始まったと考えられている。村外婚の拡大は,農山漁村における経済的・政治的・文化的な交流の拡大を示すものであるとともに,婚姻方式のうえでも,嫁の引き移りをもって婚姻の成立とみなす嫁入り婚方式の一般化をもたらし,また配偶者選択に関与する仲人の働きの重要性をも増大させることとなった。