●算盤 そろばん
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計算器具。十露盤・十呂盤・珠盤とも書く。日本では,五珠が一つ・一珠が四つか五つのものであるが,現在ではほとんどが一珠四つのものが使用されている。珠算の起源は中国で,宋から元の時代にかけてと見られる。400年ほど前に明の程大位は『算法統宗』を著している。日本へは,文禄・慶長のころ伝えられたと考えられている。毛利重能らが,そろばんの私塾を開き普及につとめ,門弟の吉田光由(1598〜1672)は,そろばんの教科書として『塵劫記』(1627刊)を著した。近世において,商業活動の発展に伴い普及した。西鶴の『日本永代蔵』に,〈金銀はもふけがたくてへりやすし,朝夕十露盤に油断することなき〉とある。商人だけでなく,検地・川普請・年貢計算にあたる地方役人も大いに用いたらしい。一般の人々の日常生活にも深く入り,「よみ・かき・そろばん」として,近世庶民教育の三大必修教養とまでいわれた。明治になって,西洋式の数学が学校教育に入ってくると和算は衰えたが,そろばんは,学校教育にも取り入れられ今日に至った。近代的にすぐれた計算機が導入された現代でもその普及が広範に及んでおり,稽古ごととしても盛んである。
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