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●惣有地 そうゆうち

アジア 日本 AD 

 中世村落のうち自治性の進んだ村落結合を“惣”という。惣は,村民全体の名によって村の意思を表したり行動したりすることを意味するのである。この惣が集積した山林・田畑・茶園・屋敷などあらゆる不動産物件を総称して惣有地という。取得方法には,寄進や買得が惣有地になったもののほかに,犯過人や絶家の跡職が一時的に地下預りとなったものが,そのまま惣有地に組み入れられる場合も多かった。惣有地,とくに惣有田のもつ意味は,次のように言われる。惣が荘園領主から荘園耕地の一部を割いて与えられた免田以外に,惣的土地所有を獲得拡大していくみちは,惣村内に新たに生みだされる新開地や荘園領主支配が比較的稀薄な畑地・屋敷地の集積に求められる。そして年貢体制に属さず排他的に所有できる土地を惣有田の中核に据えることによって,初めて惣村は荘園体制からの自立の物質的基礎を確立し得たことになると言われる。