●僧尼令 そうにりょう
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養老令の編名の一つで27条から成る。大宝令にもあった。大宝以前の近江令や飛鳥浄御原令にもあったとする論者もいるが,大宝令以前の僧尼に関する規制は令としてまとめられず,単行法として存在したと考えられる。唐令には僧尼令がなく,僧尼道士を規制する法として道僧格があった。わが僧尼令はこの道僧格を藍本として,これを部分的に修正し対象を僧尼だけに限定したものであった。律令国家の立場から僧尼の生活・修行に規制を加えた法であるが,令にはめずらしく禁止罰則が多く俗律的性格を有している。しかしこの点から国家が僧尼を統制の対象とのみ見ていたとするのは一面的で,僧尼犯罪に対して種々の寛刑措置が規定されているので,僧尼身分の保護という面も併せもっていた。また条文のなかには仏律によるものがあり,それらは主として部派仏教の四分律によるものと考えられる。〔参考文献〕『日本思想大系・律令』1976,岩波書店