●総合科学 そうごうかがく
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諸科学の統一的体系化という視点は,古くはデカルト,ライプニッツにもみられるが,実質的に問題化するのは今世紀に入ってからである。日本語の「科学」の由来が「分科学」にあるように,19世紀は科学についても専門分化の時代であった。しかし専門化が科学の深化に必ずしも結びつかないだけではなく,たとえば軍事技術への応用に典型的にみられるように,視野の狭い科学研究が人類の福祉を阻害する方向に機能することが,徐々に理解されるようになってきた。こうして,真に人間的な科学として,人間の存在,活動の諸局面を全面的・総合的に把握する科学,諸科学の成果を広い視野で統一的に再構成する,哲学をもった新しい科学が要求されることになる。今世紀後半の行動科学・人間科学の主張も,このような要求の具体的な表れである。しかし,総合科学の実現は,多くの研究者の協同を必要とし,その制度的保障を含めて今後の課題である。