●早期教育 そうききょういく
アジア 日本 AD
広義には,人生の早期,つまり就学前の幼児期に行われる教育をさすが,一般には子どもの能力を成長の時期からみて早目に開発しようとして行われる教育,あるいはその種の教育的構想や計画をいう。とくに後者の意味での早期教育は,就学始期に関して現行の満6歳を4,5歳に引き下げることを提案した中央教育審議会答申(1971)を契機にしてクローズアップされるようになった。こうした考え方は,ひとつには〈いかなる教科も,知的性格をそのままにたもって,発達のどの段階の,どの子どもにも効果的に教えることができる〉とするブルナーの仮説と,レディネスの面から指摘される“発達の加速化現象”を根拠にしている。実際,早期教育の効果を裏づける資料は少なくない。しかし反面,その効果は一時的なものにすぎないとの見解もあり,いまだ評価は分かれる。したがって早期教育については,長期的な目標をはじめ教育方法あるいは効果の測定など,実証的に検討すべき課題は多い。〔参考文献〕中央教育審議会『今後における学校教育の総合的な拡充整備のための基本的施策について』1971
J.S.ブルナー,鈴木祥蔵・佐藤三郎訳『教育の過程』1962,岩波書店