●千夜一夜物語 せんやいちやものがだり
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アラビア語で書かれた大衆文学の傑作で,原名は alf layla wa layla,一般にアラビアンナイトとして知られている物語である。もともと中世ペルシア語で書かれたインドの物語なども含む(千物語)が,8世紀にアラビア語に訳され,まずalf layla(千夜物語)になり,9世紀になって,ペルシアやアラブの物語が付け加えられた。現存する最古の写本は879年のものである。『千夜物語』を土台として,12世紀には,アジアやエジプトの物語が,エジプト方言の影響を受けたアラビア語で付け加えられ,16世紀ごろまでに,現在の姿に完成したものとみられる。この物語は,インド,ペルシア,メソポタミア,エジプト,一部トルコ人居住区など広い範囲から集められた種々の物語を多数含むもので,なぜか,アラブ文学史上は,現代になるまで重視されなかった。しかし18世紀はじめ,フランスのA. ガランがヨーロッパに紹介して以来,世界各国語に訳され,世界的に有名になった。