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●ゼンド朝 ゼンドちょう

アジア イラン・イスラム共和国 AD 

 18世紀イランの王朝(1750〜94)。ゼンドとは,サファヴィー朝後期(17世紀後半)からイラン西南部ザクロス山脈西端に居住していたコルド系ともロル系ともいわれる1部族の名称。18世紀中葉アフシャール朝のナーデル=シャーが暗殺された(1747)直後の混乱期に,族長カリーム=ハンの指揮下急激に勢力を伸長させ,ホラーサーンを除くイランの大半を支配下に置いた。カリーム=ハンは首都をイラン南部ファールス地方のシーラーズに置き,サファヴィー朝の後裔を形式的な君主と仰いで自らは摂政(ワキール)と称した。彼の約30年に及ぶ治世(1750〜79)は,征服戦争の連続ではあったが,少なくともファールス地方では人々は平和を享受した。彼の死後すぐに後継をめぐって一族の内乱が勃発し,この機会を捕えたカージャール部のアーガー=ムハンマドが北部イランで反乱をおこしたため,ゼンド朝は南部イランを領有するのみとなり,1794年滅亡した。