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●選択本願念仏集 せんちゃくほんがんねんぶつしゅう

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 法然の主著,略して『選択集』ともいう。異説もあるが,1198年(建久9),外護者九条兼実の要請が機縁で書かれたとするのが一般的。草稿本が京都慮山寺(ろざんじ)に現存する。巻首の〈選択本願念仏集

南無阿弥陀仏往生之業念仏為先〉21字のみが法然の自筆で,そのほかは弟子3人の筆記したもの。1部16章よりなり,『浄土三部経』善導の『観経疏(かんぎょうしょ),その他の経論を引きつつ,法然独自の念仏説である〈選択本願念仏〉の主旨を明らかにするとともに,念仏は釈尊の真実の教えであり,他は方便にすぎないとし,浄土門の独立を主張した画期的な著作。本書が開板されると,明恵など旧仏教側からの批判が相次ぎ,これに法然の門弟が反批判を加えるなど,当時の仏教界に大きな波紋を投げかけ,のちの日蓮もしばしば本書に反論している。また本書の註釈書はすこぶる多く,明治期までに500種をこえている。