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●善光寺参り ぜんこうじまいり

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 善光寺信仰の普及に伴って,平安時代末ころから,信濃の善光寺に参詣する人々が急増した。ことに女性の参詣者が多いことが注目される。『平家物語』の千手の前,『とはずがたり』の2条,『曽我物語』の虎御前など,多数の女性の参詣が伝えられている。死者の骨をもって参詣することも行われ,善光寺の裏山一帯には現在もおびただしい数の五輪塔がある。江戸時代になると,街道の整備などに伴って参詣者が増加し,「牛に引かれて善光寺参り」のことばも生まれた。また,江戸をはじめ各地に善光寺講が組織され,毎年参詣することも行われた。善光寺に通じる街道は,みな善光寺道と呼ばれた。明治以後は,鉄道の開通によって団体での参詣が可能になり,戦後は年間に数万人を組織して参詣する講も現れた。善光寺本堂で戒壇めぐりをしたときに用いた草履をもち帰り,死後棺桶に入れる習慣のある地方もある。