●銭箱 ぜにばこ
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江戸時代におもに小銭を入れるために用いた箱。貨幣経済が発達したため,商家の必需品の一つであった。ケヤキ・クリ・カシなど堅木の厚材でつくられる場合が多く,長方形のひつ型で錠前がかけられるようになっている。鉄の帯金具・隔金具によって頑丈に補強されたものもある。これは盗難防止のためで,板を破りにくくするほか,箱の重量を重くして簡単にもち運べないようにしてある。銭箱の形式には,上ぶたが米びつのようになっているもの,箱の上部に漏斗状の口がついているもの,社寺のさい銭箱式のものなどがある。米びつ式は上ぶたとの合わせ目を丸くくり抜き銭が入れやすいようにしてある。漏斗状の口は銭を遠くから投げ入れるのに便利なためである。また,内部に小判かくしの仕掛けのあるものや,小引き出しをつけたものもある。江戸時代には重宝がられた銭箱も,明治時代になって手さげ金庫が発達したため,使用されなくなった。
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