●雪隠参り せっちんまいり
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新生児を連れて便所に参る風習。コウカマイリとかオヘヤマイリともいう。参る日は生後3日目や7日目(七夜)というところが多いが,11日目,18日目,21日すぎ,初外出のさいなどさまざまである。これを行う地域は関東地方が中心で,岩手・新潟・福島・長野などにも分布する。雪隠参りでは,ふつう,産婆が赤子を抱いて便所に連れていき,便所神に米・赤飯・塩・鰹節・酒・豆・銭などを供えて拝むのだが,このとき赤子に檜笠やオムツをかぶせたり,アヤツコといって紅や墨で犬の字や×印を赤子の額に書いたり,あるいは赤子に糞便をたべさせるまねをするところもある。自家の便所のほか,両隣の三つの便所に参るとか,便所のほかに井戸や竈に参るところもある。雪隠参りのさいに橋を渡ってはならないというところと橋にも参るところとがある。生まれたばかりの赤子はこの世のものともあの世のものともいえない存在であるが,この雪隠参りは赤子をこの世の存在として社会的に誕生させるための儀礼といえる。