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●世間 せけん

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 もともとは仏教用語で,サンスクリット語のlokaの訳語。壊され否定されていくものの意で,変転し移り変わり,つねに破壊され死滅し新たに生成していく世界という意味を含む。生けるもの,衆生をさす有情世間(うじょうせけん)と,その生けるものが生活する山河大地などの器世間(きせけん),あるいはこの二つを構成している五蘊世間(ごうんせけん),すなわち物質・肉体,感覚・知覚,思考,意志・記憶,純粋意識などの世界をさすところから,世俗の煩悩を離れて悟りの世界に入る出世間(しゅっせけん)に対して,聖者の位に達しないもの,人が生活する現世社会を意味するようになった。「世間知らず」とか「世間並み」「世間体」ということばにみられるように,一般の人々にとっては,自分たちの身のまわりの仲間,自身が属する社会や世の中全体をさすと同時に,そこに生きる人々との交わりや付き合い・体面などを意味するものになっている。