●石鏃 せきぞく
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石鏃は世界各地の新石器時代を代表する遺物である。弓矢の使用が始まったとされるこの時代の新しい石器と位置づけることもできる。もちろん直剪鏃や石鏃の形態をとらない鏃が,それ以前の時代に存在したことも十分考えられるが,現在にもつづく鏃の形が誕生したのは,この時代のことである。石鏃の形は,三角形のもの,木葉形のものなど変化に富み,基部には“わたくり”があるものと平基のもの,そして“なかご”があるものなどがみられる。大きくは無茎石鏃と有茎石鏃とに分類される。縄文時代の石鏃は打製で細かな調整のものが多いが,早期前半には,局部磨製石鏃や鍬形鏃など独特な形態のものも知られる。有茎鏃は前期後半にもまれにみられるが,多くは後期以降に発達している。弥生時代に入っても近畿地方を中心に打製石鏃が用いられるが,多くは磨製になり,やがて銑鉄に置き代えられる。黒曜石・チャート・サヌカイトが素材となる。