●世界宗教者教会会議 せかいしゅうきょうしゃきょうかいかいぎ
AD
世界の,とくにキリスト教の神学者が,第二次世界大戦後,おもに国際平和を主テーマとして会議を開き,宗教者が今後なすべきことを考え,戦争を絶対しないよう決議することにしたのが最も重要なポイントである。キリスト教の教会会議は遠く紀元40年ごろ,イエスを失った弟子たちのあいだで聞かれたものがあるが,それは原始キリスト教団の今後の方針や教義が中心テーマであった。しかし,この種の会議よりも,第二次世界大戦後,二度にわたる大きな会議が最も顕著である。
【アムステルダム世界教会会議】1948年(昭沼和23)8月22日〜9月4日までオランダのアムステルダムで開かれた。世界教会協議会第1回大会は,44カ国,147教派から代表者450名が参加し,カトリック教会も参加して総数1,500名のオブザーバーを加えて,第二次世界大戦によって,交流が途絶えていた宗教家同志の空白と分裂をうめる重要な意義をもっていた。
これは裏を返せば,神の国を求めている教会関係者の相互の連絡や意志一致を失わせるほど第二次世界大戦は残虐なものであったことを裏づけているのである。なぜなら,神は平和を愛している。それを守れなかった教会側の立場を表に出たことを意味している。本会議で,最も著名な点は,第4部会「教会と国際問題」では,教会が全世界の政府に訴えて,〈戦争と軍備の廃止〉を促すべきであることが宣言されたことである。この部会に託された戦争絶対排撃決議案には,15カ国の神学者が署名している。本会議は世界の教会活動に新しい視点を見い出した点で重要な歴史的意味をもつといわれている。
【エヴァンストン世界教会会議】世界教会会議第2回世界大会で,1954年8月15日〜31日まで,アメリカのシカゴ近郊エヴァンストンで開かれた。これは米国における最大の宗教会議である。この大会の参加者は延人数総数1,000万人といわれている。〈信仰の祭典〉とまでいわれた豪華なものだった。大会中に行われた礼拝に訪れた者は,総数25万人といわれている。
全世界の中から実に70カ国の国々から正式な代表者502名,それ以外からいろいろな関係から参加した者は1,300名。特筆すべき点は,鉄のカーテンの向こう,いわゆる東側から12名の正式代表者が参加したことである。言い換えれば,本会議が召集されたのは1954年であり,また,第二次世界大戦の終結が1945年。要は,戦後この会議が行われるまでに,平和をとりもどしてから実に9年間かかったということである。9年もかけなければ,この平和を救める宗教者の会議が開けなかったのである。
この会議の最大の結論は,〈キリスト教界を長いあいだ支配した誤れる歴史観を克服し,未だなされていないキリスト教の教えで平和を愛すこと〉であった。