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●斉民要術 せいみんようじゅつ

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 中国の農書。北魏の高陽太守であったカシキショウ※注1※の撰,10巻。6世紀前半,東魏時代に完成したといわれる。現行本は自序の次に後人の追録による巻頭雑説があり,巻1が粟(あわ)作を中心とする耕種総論で,以下各巻それぞれ粟以外の主穀作物・蔬菜類・果樹・工芸作物(桑麻など)の栽培法,畜産関係,麹・酒・醤・酢などの醸造法,食品加工法,外国(華北以外の地)の物産論を述べている。きわめて体系的で叙述も厳密・精細である。とくに,秋耕は深く春耕は浅くすると述べ,耕起後の耙労(地中の水分の蒸発とアルカリ質の表出を防ぐことになる)を強調するなど,まだ1年1作が基本ではあるが,華北農業の特徴である旱地農法の理論を確立した点で農学史上重要である。また,北魏までの農書の集大成といわれるだけに,すでに散逸した古農書の逸文を多く含むことでも重用されている。

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