●聖と俗 せいとぞく
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聖なるものと俗なるもののあいだの対立・緊張・統合は,古代宗教・原始宗教から世界宗教・普遍宗教まで,すべての宗教現象にみられる。宗教学者ルドルフ=オットーは,宗教体験の本質を魅惑してやまぬ神秘と戦慄・畏怖の神秘という二面性としてとらえたが,宗教社会学者 E.デュルケームは,聖を俗との対立関係において把握した。つまり聖は俗なるものからタブーによって“隔離され,禁止されている”もの・領域である。宗教学者 M.エリアーデは両者を弁証法として把握した。すなわち,聖なるもの(精霊・聖なる力など)の顕現は,均質的な時間・空間を突破し,いっさいを聖と俗の関係にする。聖なるものは世界の中心であり,いっさいの根源である。宗教の形態学からすれば,中心には多くのあり方があるが,まれには,いっさいが聖なるものとして体験される神秘的体験がある。〔参考文献〕R.オットー『聖なるもの』岩波書店
E.デュルケム『宗教の原初形態』
M.エリアーデ『聖と俗』法政大学出版局