●聖地 せいち
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宗教信仰上あるいは特殊な伝承と結びついて神聖視されてきた一定区域をいう。霊地・霊山・霊場・聖所・聖域と同意語に用いられることが多い。フレーザーによると,大原始林におおわれていたヨーロッパの歴史の黎明期には,古代ゲルマン人の最古の聖所は神の住所とされる森林であった。わが国の福井県大飯郡大飯町大島の“ニソの杜”は祖霊の森としての聖地である。富士山などの崇高な姿をした山,奇岩・美樹のある景勝地,宗教儀礼の行われる祭場,雨降山など生活上の恩恵をもたらす山・川流などの自然が神聖視され,聖地とされることが多い。自然的聖地のほかに信仰上聖者ゆかりの地が聖地となる。キリスト教徒にとって,エルサレム・バチカン・スペインのサンチャゴ=デ=コンポステラは巡礼の3大聖地であり,仏教徒にとっての仏跡である。また,弘法大師八十八カ所霊場や観音霊場も聖地に数えられる。〔参考文献〕フレーザー『金枝篇』1971,岩波文庫
柳田国男『分類祭祀習俗語彙』1963,角川書店
堀一郎『我が国民間信仰史の研究』1953,創元社