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●生々流転 せいせいるてん

アジア 日本 AD 

 横山大観の日本画の作品名。大観(1868〜1958)は水戸の生まれで,本名秀麿。岡倉天心の弟子である。作者は古画保存模写につとめて,その手法を体得し,とくに山奥においしげる木々の葉末にむすぶ露がしたたり落ちて,谷川となり大河となっていくさまを描いたものである。うつりゆく世のなかを水の相としてとらえ,しかも墨一色で,片暈しの手法で描ききったものである。40mに及ぶこの大長巻は,彼の筆力のすばらしさを示してあますところがない。多くは色彩にたよる近代美術のなかで,墨色の美しさをもってその絵画構想を求めたところに,迂余曲折する人生行路のごときこの作品のなかに一つの筋線をつらぬかせるものがあり,横山大観の筆力の雄勁さを示すもので1923年第10回院展を飾る名作である。これは東京国立美術館所蔵である。