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●精神的文化 せいしんてきぶんか

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 人間をモノや動物と区別するものとして精神が存在する。『旧約聖書』の「創世記」には〈主なる神は土のちりで人を造り,命の息をその鼻に吹きいれられた。そこで人は生きたものとなった〉(2:7)と記されている。神が人の鼻に吹き入れられた命の息とは,ルアッハである。ルアッハとはスピリットのことであり,古代イスラエル人にとっては,精神と生命を意味した語であった。すなわち人間は神によってスピリットを吹き込まれた存在であった。ところで文化とは,英語の Culture の語源をたどればわかるように,ラテン語の Cultura は土を耕す意味であり,さらに溯れば Colere, Cultus という語と連なり,耕す意味ではあっても宗教的な Cultus deorum「神の礼拝」という語にいきつくのである。人間は,己の精神を神とむかいあうことによってほぐされ,生かされたと思うことによって生活の根幹を形成してきたのであった。