●星室庁 せいしつちょう
ヨーロッパ 英国 AD
国王諮問会議内の星室部の機能を強化・拡大してできた司法・検察両機能を有する特別裁判所で,イギリス絶対王政の中枢権力機構の一つ。元来,反乱・暴動・陰謀などの事件は星室部で取り扱っていたが,ヘンリー7世はバラ戦争につづく社会的混乱収拾のため,1487年の議会で“星室庁設置法”を制定させ,星室部の権限・機能を強化して星室庁体制の確立をはかった。ここに星室庁は,国王諮問会議内の専門的司法・検察部局として脚光を浴び始め,活発な動きを展開する。その扱う範囲は,普通裁判所で処理しえない反乱・暴動・陰謀など治安関係の事件であり,とくに謀叛貴族の厳重な処罰,国内無法の徹底的取締り・鎮圧に重点を置いた。星室庁の権限は,さらに1529年ウルジー,翌1530年クロムウェルにより拡大され,反乱分子処罰裁判を迅速化する。“星室庁”の名は,裁判がウェストミンスター宮殿の星の間で開かれたことに由来する。星室庁が廃止されるのは,1641年7月の長期議会においてである。