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●世紀末芸術 せいきまつげいじゅつ

ヨーロッパ ヨーロッパ AD 

 世紀末とはただ単に19世紀末をさしただけではなく,そのころこの世の終末を思わせるような頽廃的・懐疑的・冷笑的な風潮や思想が,ヨーロッパ全土にみなぎった時期を象徴的にいったのである。当時の芸術界はこの状況に敏感に反応し,伝統芸術から訣別し脱出をはかり新時代芸術への飛翔を試みたのである。そのころの“アール=ヌーヴォー(新芸術)”とか“ユーゲン=シュティル(青春様式)”などの芸術運動は,“デカダン”“悪趣味”の代表のようにいわれたが,事実は古い殻を破って新しい芸術創造へ向かう玉石混淆の美の饗宴であり,自然主義・単純・よき技巧を理想とした。動植物の形態のモチーフ,柔軟にしてダイナミックな曲線美・曲面美が強調された。装飾性・象徴性を兼ね備えたこの世紀末芸術は,建築・工芸・ポスターなど芸術のあらゆるジャンルにわたる諸芸術の総合を企てるなど現代芸術に大きな創造的テーマを提出した。