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●スラヴ主義 スラヴしゅぎ

NIS諸国 ロシア連邦 AD 

 思想の一潮流。ロシアの発展の方向を西欧的近代化に求めた西欧主義に反対して,ロシアの伝統を尊重した思潮。キレエスキー兄弟・ホミャコーフ・アクサーコフ兄弟・サマーリンなどがその代表で,シェリング哲学やドイツロマン主義の影響を受け,1840年代のサロンで西欧主義者たちと論争した。彼らは,農村共同体(ミール)を保持するギリシア正教のロシアが西欧に優越することを強調,西欧の抽象的合理主義,社会の分裂や闘争,人間疎外にロシアの人間精神の統一性,社会における博愛と平和を対置し,そうした理想状態を具現していたピョートル大帝以前の古きロシアへの回帰を主張した。また初期のスラヴ主義者たちは,西欧文化に対する理解も深く,専制政治や農奴制にも批判的であったが,1860年代以降は体制側に移り,パン=スラヴ主義に接近した。