●スチュワード
北アメリカ アメリカ合衆国 AD1902
1902〜1972 アメリカの新進化主義人類学者。「社会文化の統合レベル」の概念を導入した文化生態学者。早くからアメリカ=インディアンに関心をもち,それが彼の後の研究に大きな影響を与える。『南アメリカ=インディアン=ハンドブック』全7巻(1946〜1950)の編さんもその成果の一つである。彼は個性記述的・相対主義的人類学の支配的であった当時のアメリカ人類学会の風潮に対抗して,普遍的一般理論への関心を復興させるのに指導的役割を果たした。スチュワードの文化生態学における鍵概念はテクノロジーであり,技術=経済による自然環境への文化生態学的適応のプロセスの考察から,多様な文化の基底にある因果性と法則性とを定立しようとした。彼はまた,総合分析にかたよることなく,個別民族文化の独自の適応過程を前提とした一般理論を構想した。彼の多系進化論がその後の研究者に与えた影響は,はかりしれなく大きい。