●スタハノフ運動 スタハノフうんどう
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ソヴィエトの社会主義建設過程における第二次五カ年計画(1933〜1937)に際して政府により宣伝・奨励された生産性向上運動。ドネーツ炭坑の労働者スタハノフが1935年に新技術の考案と協同作業の組織化によって従来の10倍以上の産出量をあげたことから,この運動の象徴的な存在となった。彼に見習って高い能率をあげた“スタハノフ主義者”にはボーナスや勲章そのほかの特権が与えられたが,このことはやがて一般労働者の労働基準の引き上げによる重圧をもたらした。その結果賃金格差が生じて,労働者のなかにごく一部の高給取りと大多数の貧しい者とに分化が進み,社会主義の理念の一つである平等主義や福祉はしだいに放棄された。しかしこれも忍び寄るファシズムに備えての当時唯一の社会主義国家による経済基盤の一環として行われたもので,第二次世界大戦でのドイツに対する勝利もこれによって可能になったといえる。