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●杉原紙 すぎわらがみ

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 すいはら・すいはなどともいう。播磨国揖保郡杉原村または美濃国杉原村より始まったとする両説があるが,前者が有力である。『武家年代記』には〈承元1年(1207)杉原紙始而流布〉とある。鎌倉時代には武士が多く用いたが,南北朝時代より,貴族・寺社間にも流行した。室町時代以後武家では1束1本と称して,祝儀などの贈答に使用した。文書の外,印刷にも使われ,中世末より備中・備後・出雲・丹後・但馬・伊予・土佐・加賀・大和などでも同種の紙をつくるようになった。原料は(こうぞ)または穀(かじ)の木の皮で,紙(ちょし)の一種である。材料をよく処理して使い,奉書紙に似ている。糊を入れた糊入紙もある。杉原紙には大判と小判があって,大判の普通の紙を杉と称することもあり,小判の方を小杉原といった。精粗両様があって,精製のものを強(こわ)杉原という。近世,慶弔用や目録用,あるいは木版画用としての需要が多かった。