●新民法 しんみんぽう
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第二次世界大戦後,日本国憲法の施行にともなって,民法のうち総則の一部,親族・相続編の全面改正が行われ,1948年(昭和23)1月1日から新規定が施行されたが,改正後のこの民法を新民法という。明治初年以来,明治政府は民法典の編さん事業に取り組み,司法省御雇ボアソナードの協力を得て,フランス民法を模範とし,1890年(明治23),人事・財産・訴訟の3編からなるインスティテュティオネン式(フランス民法)の“旧民法”がつくられた。しかし断行か否かをめぐって延期派と断行派が対立し,いわゆる民法典論争がおこった。結局,延期派が断行派を制し,“旧民法”は施行されないまま葬り去られた。その後,法典調査会が設置されて,ドイツ民法を模範とすることが決まり,総則・物権・債権・親族・相続の5編からなるパンデクテン式(ドイツ民法)に従った編さん事業が行われた。最初の3編は1896年(明治29)4月27日に,あとの2編は1898年(明治31)6月21日に公布され,ともに1898年7月16日から施行された。この民法は親族・相続編で“家”制度を認め,戸主権,家督相続の規定をもうけて第二次世界大戦の終りまで存続したが,新憲法の施行にともない,新憲法の理念にもとづいて,総則の一部,親族・相続編が全面改正された。新民法は総則において個人の尊厳,両性の本質的平等をうたう民主的なものとなった。その後数次にわたり,部分的改正がなされたが,最も新しいものとしては1980年の相続編の改正がある。法定相続分について,配偶者が子とともに相続人であるときは,配偶者の相続分は従来の3分の1から2分の1に,同様に直系尊属との場合は2分の1から3分の2に,兄弟姉妹との場合には,3分の2から4分の3に,それぞれ配偶者の相続分の比率が増加して改正されている。