●人頭税(西洋) じんとうぜい
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西洋古代社会では,人頭税に類する直接税は通常市民権をもたない者に課せられていた。ギリシアで在留外人(メトイコイ)に要求された居住税や,ローマ共和政代に西部属州から徴収された直接税(スティペンディウム),東部属州での十分の一税(デキマ)がそれにあたる。ローマ帝国ではディオクレティアヌス帝下になると,財政難打開のため帝国住民全体を対象に,地租を人頭税に換算したいわゆるユガ=カピタティオ制が敷かれた。中世ヨーロッパにおいては,荘園領主は農奴から年1回程度,頭割りで納付する貢租を徴収した。それは農奴の負担総額のなかではごく少額にすぎなかったが,彼らの人格的隷属を象徴するものであり,たとえ都市に移住しても義務づけられていたという。中世後半以降も,軍事費調達などの名目で徴収されたが,市民革命をへて,18,19世紀にその大部分が廃止されていった。