●人身保護律 じんしんほごりつ
ヨーロッパ 英国 AD1679 後期スチュアート朝
1679年イギリス議会がチャールズ2世の専制を防ぐために制定した法律。(=thou have the bodY)とは,法廷または裁判官の面前に「身柄を提出すべし」の意。この旨を命じる令状を人身保護令状と呼ぶ。イギリスでは,理由なき拘禁や長期間の拘禁を防ぐため,人身保護令状を発して拘禁の理由を明らかにし,すみやかに裁判にかける工夫が古くからなされてきた(マグナ=カルタ第39条参照)。ところが,絶対王政期の国王大権裁判所がかかる手続きを守らず紛争を生んだため,1628年の権利請願(第3条参照)をへて,1679年に人身保護律が制定された。これは,逮捕後20日以内に正式裁判を受けることができるように,人権保障の具体的手続を規定したものである。しかし,この定めは犯罪の容疑で身柄を拘束された場合にのみ適用されたため,1816年に再度人身保護律が発布され,非刑事的な拘束の場合にも適用されることになった。