●人種的偏見 じんしゅてきへんけん
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科学的な根拠がないにもかかわらず,特定の人種や民族集団に対してなされる憎悪や悪意を含む差別的態度をさす。これが最も典型的にみられるのは,白人の有色人に対する偏見であり,南アフリカ共和国のアパルトヘイト(人種隔離)政策にみられるように,人種差別を制度化しているところさえある。一方,人種的偏見は有色人種間にもみられ,たとえばマレーシアにおける中国系住民(華僑)とマレー人の対立,スリランカにおけるシンハリー族とタミール族との対立などがある。在日韓国人・朝鮮人に対する日本人の態度にも,しばしば偏見が指摘されている。また1960年代に大量の移民労働者をかかえた西ヨーロッパ諸国では,ドイツ人のトルコ人に対する偏見にみられるように,新しい人種的偏見を生んでいる。こうした人種的偏見に対し,国連では早くから人種差別撤廃宣言(1963)や人種差別撤廃国際条約(1965)を採択して,その解消に努力している。