50音順    検 索

●塵芥集 じんかいしゅう

アジア 日本 AD 

 陸奥の戦国大名伊達稙宗が,陸奥国の守護職に任命されてまもなくの1536年(天文5)に制定した分国法。全文で171カ条におよび,内容と体裁は鎌倉幕府の「御成敗式目」にならっているが,仮名まじり・方言まじりのわかりやすい法文で,しかも伊達氏の分国支配の実情に即しているのが特徴である。内容としては,神事・仏事から,民事・刑事などにいたるまで広範囲におよんでおり,とくに,殺害や強盗・窃盗などの刑事犯罪に関する条文だけでも70カ条にもおよび,治安の乱れた戦国時代の時代相を反映していて興味深い。とりわけ注目されるのは,それまでそれぞれの家臣がもっていた地域裁判権を伊達氏が奪い取り,大名の絶対的な権力確立がはかられたことである。なお『塵芥集』が対象にしたのは主として伊達氏の家臣たちであるが,内容的には,家臣たちが召し使う下人のことなどにも触れており,塵芥の名が示すように,多様な軽微なものまで含み込んでいた。