●ジョン
AD
1166〜1216(在位1199〜1216)イングランド国王で失地王といわれる。ヘンリー2世の第4子。生来のうそつき・利己的・残虐な性格の持主で思慮に欠ける人物であった。2度結婚する。初婚はグロスターのアヴァイアス(1189),再婚はアングロームのイザベル(1200)であった。イザベルとのあいだに王子ヘンリーとリチャードをもうける。ジョンは三つの大きな争いに破れ,これがまた失政にもつながった。第1はフランス王フィリップ2世との争い(1199〜1206)であり,この結果,1206年までにフランス北西部の領土を失った。次は,カンタベリ大司教の叙任権をめぐり,ローマ教皇インノセント3世と争った。教皇は宗教儀式の一切の禁止(1208)・ジョン王の破門(1209)をもって対抗したので,ジョンは1213年教皇に屈服し,臣下となる。第3は国内貴族諸侯との争い(1213〜16)であり,この争いに破れたジョンは,貴族諸侯の提出した大憲章を承認する。その後,大憲章を取消し,貴族戦争がおこるが,彼はウェールズに逃亡中,死亡した。