50音順    検 索

●胥吏 しょり胥吏

アジア 中華人民共和国 AD 

 中国,朝鮮の歴史上における官僚機構の下部組織をさす名称。

【中国】官と吏は,もと同意語であったが,しだいに区別されるようになり,官はときの政府が任命した場合で,吏は役所の必要に応じて雇傭した下級役人をさすようになった。漢代には,庶民階級の出身者が地方官庁に採用され,のちに胥吏の別名とされた令史の官まで昇進できた。魏・晋以後,官吏に任用される士と庶民の区別が明確になり,隋・唐以後,科挙制が確立すると,科挙出身者でない庶民が区別された。とくに宋代の胥吏は職役に徴発されたものとして俸給が支給されず,書記としての事務の手数料を生活のかてとする職業となった。王安石の新法以後,手当は支給されたが,事務の複雑化とともに,徒弟制度で養成された。元代には重用されたが,明・清代には,再び官と吏の区別が明確になり,胥吏は土着の役人として横暴を働いた。清末に新官制が施行されて,胥吏制度が廃止された。

【朝鮮】高麗時代には,初め豪族を地方の支配者に任命したが,のち,国家体制の整備がすすむと,官僚に吸収したほか,一部を郷吏に任命し,地方官のもとで政務に従事した。李朝では,郷吏の地位は低くなり,特殊な服装が強制され,賤民身分とみなされたが,実務の担当者として大きな権力をふるった。