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●女史箴図巻 じょししんずかん

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 伝コガイシ※注1※筆。『女史箴』は,中国,西晋の張華撰。女史とは後宮にあって記録をつかさどる官をいい,后妃の功過を記した。恵帝のとき,張華は后族の盛んなるをおそれ,また賈后の凶妬な行動を諷刺し,戒めんがためにこの文章をなしたといわれる。現在英国博物館の所蔵する絹本着色の『女史箴図巻』は,巻末に東晋のコガイシ※注1※筆とみえるが真蹟ではなく,きわめて精妙な唐代の模本であると思われる。図巻は『女史箴』を図解したもので,各場面にはその本文をあげている。しかし今巻には序および,「樊姫感荘」「衛女矯桓」に該当する部分が紛失しており,絵画は9図。うち1図には婦人が描かれず,山岳と日月,鳥獣,弓をひく人物によって,本文を比喩的に表現している。唐の弘文館印をはじめ,巻中には多くの所蔵印が押捺され,この図巻の伝来を知ることができる。画題から勧戒主義の系図をふむ作品であることが理解される。人物は細い線描法で,優麗に描き上げられている。

〔参考文献〕『女史箴』文選56

梅澤和軒『六朝時代の藝術』1926

鈴木敬『中國繪畫史上』,1981

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