●食品公害 しょくひんこうがい
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器材の故障や従業員の不注意などが原因で,食品の製造過程で,有害物質が食品に混入したり,保存や加工,着色剤や調味料などの添加物の毒性が原因で,不特定多数の食品使用者が被害をこうむる現象を,食品公害といっている。食品公害の代表的な事例としては,カネミ油症事件や森永ひ素ミルク事件などがあった。両方とも,被害者に深刻な後遺症が発生して大問題となった。われわれが日常食べたり飲んだりしている食品にも,防腐剤や保存料・着色料・発色剤・漂白剤など,多くの種類の薬剤が添加されていて,人々は1日に80種類もこれらの薬剤を,飲食の際に摂取しているのに気がつかないという報告などもあり,これら薬剤の多種類にわたる摂取は,当然人体にいろいろな影響を及ぼしているものと推察される。このような食品添加物とは,食品を製造する過程において,もしくは食品の加工または保存の目的で,食品に混和・添加・浸潤そのほかの方法によって使用するものとなっている。いろいろの化学薬品を,加工食品の製造のときに加え,保存性を強化したり,加工をしやすくしたり,口あたりのよい味にするなどの食品加工が,一般に広く実行されているが,厚生省は,食品に添加してもよい化学薬品として,同省が食品添加物として認可したものだけに使用を限定するとともに,食品添加物の使用量にも,厳重な制限を加えている。【食品安全基本法案】現代に適合した食品行政のあるべき姿を定める食品安全基本法が制定されることを,東京弁護士会は,かねてから主張している。その狙いは,食品添加物の表示や使用に関して,消費者も参加する食品安全委員会を設置し,消費者の安全が優先する行政が実施されるようにすることにある。自治体レベルでの食品安全基本法を先取りしたものとして,世間の注目を浴びた実例として,「食品等の安全監視条例」を1956年(昭和31)12月愛知県津島市が制定したことは有名である。