●正法眼蔵随聞記 しょうぼうげんぞうずいもんき
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永平道元が嘉禎年間(1235〜38),日常その門下に語り告げた法語を,孤雲懐弉(こうんえじょう)が筆録編集した6巻本。一般に1758年(宝暦8)序,1769年(明和6)面山瑞方(めんざんずいほう)刊の流布本が用いられているが,1644年(寛永21)暉堂(きどう)の筆写した愛知県西尾市貝吹町長円寺所蔵本が発見されている。後者の原本となったものは,1380年(康暦2)に福井県大野の宝慶寺での書写本で,前者とは巻次の配列も異なっている。内容は,禅法を学ぶ人のために学道の用心を説き,機根の利鈍にかかわりなく仏法のため身命を惜しまず,世事にわずらうことのないよういさめている。道元の性行や,当時の教界の事情を知る,唯一最重要の資料として広く用いられる。かな書き平易。〔参考文献〕和辻哲郎校訂『正法眼蔵随聞記』1929,岩波文庫
水野弥穂子訳『正法眼蔵随聞記』長円寺本,1963,筑摩叢書