●小ソクラテス派 しょうソクラテスは
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ソクラテスは一定の教説を説かなかったので,彼の強い影響力を受けた弟子たちは,師の言行をそれぞれに理解し独自に展開することになった。ソクラテス派と呼ばれた人たちである。このなかで,プラトンと彼に続くアカデメイアの人たちを除いて,キュレネ派とキュニコス派とメガラ派の三派をまとめて,小ソクラテス派と呼んでいる。キュレネ派は,キュレネのアリスティッポスを祖とする,テオドロス・ヘゲシアス・アンニケリスの名が知られているが,三者の説は各々異なった展開を示す。キュニコス派は,アンティステネスを祖とする。一説では,彼がアテナイの体操場の一つ,キュノサルゲス(「白い犬」を意味する)で対話するのを常としたので,この派の名が生じたといわれる。シノペのディオゲネスの名が知られている。外物を何ものも必要とせず,自ら足ることをもって幸福としきわめて簡素な生活を送った。ソクラテス的強さを身につけるため,苦痛に耐えるように自らを鍛錬した。また,唯一の正当なポリスは,世界的なそれであるとした。メガラ派は,メガラのエウクレイデスを祖とする。彼はエレア派のパルメニデスの説を取り入れて,善は多くの名で語られているが“一”であるとした。相手の論証を攻撃するときは,前提ではなく結論を攻撃した。この派の人たちは後に論争家と呼ばれまた問答家と呼ばれた。