●精進料理 しょうじんりょうり
アジア 日本 AD
精進は梵語(ぼんご)ビリヤの訳語で,懈怠の心に打ち勝ち,進んで善を行い続けることを意味する仏教用語である。禅の修行道場における精進料理はこの立場に立つもので,身心を安楽にし修行の継続に資することを目的としている。宋代にまとめられた『禅苑清規』には苦・酸・甘・辛・鹹・淡の六味と軽軟・浄潔・如法作(理にかなって作られている)の三徳を精進料理の要件としてあげている。このような精進の意味が転じて,斎戒を守り,行いや飲食を慎しむことになると,魚介類や肉類を用いない特別な料理を精進料理というようになった。精進料理の代表的なものとして茶席での懐石料理,中国風の普茶料理があるが,いずれも禅宗料理の伝統より生まれたものである。