●傷寒論 しょうかんろん
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後漢の張仲景が撰述した中国の古典的医学書。傷寒とは外邪(寒)に触れ冒された病気の総称であり,本書は急性発熱性疾患に対する治療方針が主となっている。初めは『傷寒雑病論』16巻として作成されたが,後漢末の混乱期に原本は失われた。西晋の王叔和は遺文を集め,傷寒の部と雑病の部に集めて編集したが,雑病の部は散佚した。宋代にいたり国家的事業として再び『傷寒論』の編集が行われた。すなわち宋初の開宝年間(968〜976)に節度使高継沖が進上したものは満足すべきものではなかったので,勅命によって孫奇が校訂に当たり,1065年(治平2)刊行した。これがいわゆる『宋版傷寒論』,であり,わが国でも復刻され,広く流布した。本書は10巻22編で,397方の条文より重複を除いて112方の処方を載せている。これによって古代中国における疾病観および経験的薬物療法の実態について考察することが可能である。