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●正月料理 しょうがつりょうり

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 正月は来臨する歳神様のための祭りで,料理もこの神にさし上げるためのものである。原則的には餅と酒との二つが主で,現在の正用料理は“オセチ”というところが多く,節(せつ)の日の食物の意である。時代の変遷によっていろいろな様変わりをするのだろうが,昔,現在のような物資の流通機構がなかった時代には,海産物でも農産物でも一様に料理の材料として使うことができなかったため,一村・一地方はほとんど同じ料理をこしらえていた。海辺ならば一番多くとれるさかな,山村ならば運んでこられる干物(たとえばかずのこ)や塩物などがそれで,これを使ってそれぞれに工夫をこらして正月料理を整えた。山村などではなまの魚をブエン(無塩)と言っているが,塩をしていない魚の意味である。こういう料理が伝わっているのが今言われる「××地方の正月料理」で,それぞれに地方色の濃いのは以上のような理由によるものである。