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●正月行事 しょうがつぎょうじ

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 正月行事は盆行事とともに,わが国年中行事の二大柱をなしているのは,ともに祖霊を祠る日だからである。ただ正月は祖霊を歳神として祠り,盆は祖霊を精霊(ほとけ)として祠るのが普通である。年中行事は長いあいだ陰暦で行われてきたが,明治になって陽暦に変わったので,多くの行事は暦の時節と合わなくなり,一方戦後,日本人の生活事情が一変し,旧来の伝統行事の廃絶に拍車を加えたが,日本人の生活の歴史を知るために欠かせないので,最近まで行われていた行事を一通りあげてみる。なお,正月行事は,1月1日から7日までの大正月と,14,15,16日の小正月に分かれる。次に正月のおもな行事を列挙する。

歳神棚 新たに棚をつくり歳神を迎えて祠る。歳棚ともいう。

年宿・年縄 歳神を祠る家を年宿といい,しめ縄を張って標識とする。

松立て 山から松の木を伐ってくる。松迎えともいい歳神を迎える。

年木 正月の祭りに用いる木の総称。

幸木と懸魚 内庭などに横木を渡し正月用の食物(塩魚昆布等)を下げておく。

年男 正月の祭りを司る人。

身祝と年玉 鏡餅のほかに小餅をつくって家族に分ける。

門あけ・門おとない 元日早朝分家から本家や親元に年始にゆく。

わざ始め 1月2日が多い。

初山踏み 山仕事の始め。

松の内 元日から15日までをいう。

六日年・七日正月 正月7日を大切な節日とし6日夜は大晦日と同様の食事をする。七草粥。

餅あわい 七日正月から15日の小正月までをいう。

節分行事 立春の前日で邪霊災厄をはらう行事が多い。

田打正月 田畑の仕事始め。

花正月 木の枝の先を割いて削りかけをつくり小正月の儀礼に用いる。

物作りと皐月祝 ぬるでや楊柳の枝に小餅を飾りつけて粟穂・稗穂などをつくり,秋の収穫の多いことを祈るまじない。さ月初は庭で田植の真似をする。

祝箸・祝棒 小正月のまじないや予祝行事に使用される柳などの棒。

世の中ためし 小正月には予祝行事とともに年占が行われた。

木まじないと嫁祝 小正月に刃物できずをつけ果樹を責めて豊作を約束させる呪法。祝棒で新嫁の尻を叩いて子供のできることを祝う。

墨塗り 小正月に通行人にお祝と称して鍋墨をつける。

鳥追い・土龍送り 小正月に行われる害鳥を追いはらう呪的行事。土龍送りも土龍の害を避ける呪法。

小正月の訪問者 小正月の夜仮装しつくり声をして家々を訪れ祝福のことばを述べて歩く。ナマハゲ,カセドリ,チャセゴなどその例。

火祭りと小屋生活 小正月に野外に火を焚き,また子供たちが小屋をつくって神まつりをする習俗がある。あとで正月の飾り物とともに小屋を焼く。正月様はその煙にのって帰って行くという。道祖神祭りと一緒になっているところもある。