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●小イギリス主義 しょうイギリスしゅぎ

ヨーロッパ 英国 AD 

 イギリス自由主義時代の植民地主義。19世紀前半,産業革命を達成したイギリスは,従来の重商主義体制から自由主義体制へと転換する。それは,1820年代の自由貿易路線の設定に始まり,1846年の穀物法廃止と1849年の航海法廃止により確立され,1850〜1860年代のグラドストーンの自由貿易政策で完成を見る。イギリス自由主義体制は1850年〜1870年にいたる時期であった。この時期の植民地政策・主義が小イギリス主義と呼ばれるもので,それは自由貿易主義と表裏一体の関係をなしていた。1850年代には,小イギリス主義の風潮が趨勢を占め,重商主義時代に獲得した植民地は経費がかかる分だけマイナスだと考えられた。政権担当の自由党は白人移住植民地に関税自主権(カナダ・オーストラリア)や自治権(カナダ)を与え,植民地縮小策をとった。ただし,インドなど有色人種植民地に対しては,一層隷属化政策を推進した。したがって,小イギリス主義は白人の移住植民地についてのみ意味をもっていた。