●シュンペーター
ヨーロッパ オーストリア共和国 AD1883 オーストリア=ハンガリー帝国
1883〜1950 オーストリアに生まれ,のちにアメリカに移住した経済学者。彼の第一作『理論経済学の本質と主要内容』(1908)は,静学的経済理論の本質とその限界とを明らかにすることによって,のちの独創的な資本主義の動学的発展過程を理論体系化する際の礎となった。『経済発展の理論』(1912)は,その歴史的動学の純粋理論を展開したもので,経済発展の中心的要因は技術革新の主なる担い手である“企業者”という創造的経済主体の存在にあるとした。1932年にアメリカに渡り,『経済発展の理論』の実証的分析に着手し,資本主義経済の理論的・歴史的・統計的分析の成果を『景気循環論』(1939)にまとめあげた。彼の景気理論では,三種の循環(コンドラチェフ長期波動,ジュグラー中期波動,キチン短期波動)から成る新しい複合モデルによって現実の歴史的過程が説明される。また,晩年の経済社会学的な著作『資本主義・社会主義・民主主義』(1942)では,資本主義の発展に伴って,経済進歩が自動化され,創造的企業者の機能が無用化してゆき,資本主義の原動力が喪失され,「資本主義はその成功のゆえに滅んでゆく」という彼独特の資本主義崩壊論を展開している。