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●春秋三伝 しゅんじゅうさんでん

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 『春秋』の注釈三種の総称。儒家は『春秋』の簡潔な記述に孔子の理念を追求したが,なかでも『公羊伝』・『穀梁伝』は史実そのものより,その背後の倫論的価値判断を注釈する。これらはおのおの公羊高穀梁赤の著作とされ,両人とも子夏の弟子とされるが,両書とも戦国中期以降の漸進的成立である。前漢武帝五経博士創設のさい『公羊伝』が,宣帝のとき『穀梁伝』が学官に立てられ,ことに『公羊伝』は董仲舒以降漢代を通じて春秋学の正統を占めた。この二伝の現存最古の注は後漢の何体の『春秋公羊解詁』・東晋の苑寧の『穀梁伝集解』である。これら今文系の二伝に対し古文系の『左氏伝』は前漢末のリュウキン※注1※が一時学官を立てたのち民間で盛行した。同書は孔子に親見した左丘明の著作とされるが,基本的な部分は戦国中期の編集である。史料的価値の高い史実による客観的注釈の現存最古の注は,西晋杜預の『春秋経伝集解』である。唐初の孔頴達の『春秋正義』はこれにもとづく。

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