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●自由貿易主義 じゆうぼうえきしゅぎ

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 貿易に対する国家の保護干渉を排除しようとする主張。古典派経済学の自由放任,予定調和説にもとづく自由な国際分業論比較生産費説にもとづく各地産業の特化論などを背景に,産業革命後のイギリスで強く主張された。マンチェスター学派といわれるコブデン,ブライトらの産業家・政治家は,国内経済の自由化の仕上げとして1838〜39年反穀特法同盟を結成,強力な運動を展開した。それは不況下でのパン価引き下げ(人道的)と賃金引き下げ(階級的)の両面をもっている。トーリー党首相ピールは党分裂をしてまで穀物法廃止に賛成し,可決(1849)。航海条例廃止と相まって自由貿易主義がイギリスの根本原則となった。アヘン戦争も貿易自由が口実である。自由貿易主義はイギリスを世界の工場に,他国を原料供給国とする不公平な交易条件の固定化・永続化の役割を果たした。19世紀末からアメリカ,ドイツなどの進出により保護政策が主張されはじめ,1929年世界恐慌以後はブロック経済が世界の主潮となり,第二次世界大戦の遠因となった。大戦後は反省もあってIMF・世界銀行GATTなど経済の国際化の制度が創設され自由貿易が大きく主張されているが,ナショナリズムと結ぶ各国工業化が進行し,先進国さえも自由貿易と保護貿易のバランスに苦心している。