●自由放任 じゆうほうにん
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スミスに始まる古典派経済学では,自由平等の自然人が利己的営利的行動をするのを自明のこととし,無制約状況であれば成果は最高と考えた。そのとき必要な社会正義と秩序は“みえざる手”という自然の調節作用で確保されるとした。このように徹底した個人尊重の立場をとれば,自由放任は必須最低の生活原理であり,self help(自助)は各人の道徳となる。国家と個人の関係では,“小さな政府”が必然となる。この考えは産業革命期のブルジョワジーの哲学として最適であった。しかし,自由の原理が徹底する社会で,貧富の差が拡大し,豊富のなかの貧困状態が発生,弱肉強食の自由から企業の独占化が進むなど,予定調和が妥当しないことが判明した。フランス革命では“自由・平等・博愛”の3原理が登場する。1929年世界恐慌は“自由放任の終焉”(ケインズ)となった。社会主義は自由放任の反対原理ともみられよう。