●十二使徒 じゅうにしと
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マタイ,マルコ,ルカの共観福音書の記述によると,イエスはガリラヤでの宣教活動の終わりごろに,弟子のなかからとくに12人を選び,悪魔払いと病気を癒す権能を与えて福音宣教に派遣した。「マタイの福音」10章2節4と「マルコの福音」3章16節18では,シモン=ペテロ,アンデレ,ゼベダイの子ヤコブとヨハネ,ピリポとバルトロマイ,トマスとマタイ,アルパヨの子ヤコブとタダイ,熱心党のシモンとイスカリオテのユダがあげられている。「ルカの福音」6章16節と「使徒行伝」1章13節では,タダイの代わりにヤコブの子ユダが出てくるが,同一人物と考えられている。イエスを裏切って自殺したイスカリオテのユダの欠員は,くじ引きで選ばれたマッテヤによって埋められた(「使徒行伝」1章23節26)が,その後の欠員補充はされなかった。裏切者のユダ以外は全員がガリラヤ人だった。十二使徒の布教活動に関する信頼できる情報は少ないが,教会伝承によると,地中海世界のみならずペルシア(マタイ)やインド(トマス)にまで足跡を残し,その多くが殉教死したとされている。